自社製品の歩み

HISTORY OF OUR PRODUCTS

1980 - 1990

自社製品のルーツは、特殊用途モビリティ

ヤマハエンジニアリング(株)設立
(現在のヤマハモーターエンジニアリング(株))

1980

コンピューター教育/機器販売事業開始

1985

消防用電動ホースレイヤー開発

電動ゴルフカーの電動ユニットをベースに電動特殊用途モビリティ開発に着手。東京消防庁と共同研究で商品化を実現した。

MORE
MORE

(株)ワイ・イー・シーに社名変更

1986

1988

トンネル点検ロボット開発

消防用電動ホースカーの実績を基に、東京電力と水力発電所導水路トンネルの点検ロボットを共同研究。

MORE

MORE

1989

名古屋デザイン博オブジェの設計製作

GKデザインの動くオブジェをエアシリンダーの関節を駆使して開発。名古屋で行われた世界デザイン博会場の目玉に。

1991 - 2000

受託エンジニアリングをベースに自社製品企画開発へ

1991

生産技術部門のホームベースとして「テクニカルラボ」が完成

1991年6月、磐田市天龍に初の自社屋「テクニカルラボ」が完成。生産技術部門の砦となり、自動組立・搬送システムの設計開発と製作が行われた。

1992

水路点検(トンネル点検)車/水垢除去装置開発

電力会社グループから、水力発電設備の保守運用の研究開発と実証実験を受託。特装車両技術、EV制御技術、計測・通信制御等の要素技術を組み合わせて、顧客要求仕様を具現化した。

MORE
MORE

エンジンコントローラーユニット開発

東京ガス(株)からの依頼で、GHP用ガスエンジンの耐久評価用コントローラーを開発。

企業理念「技術を通じて社会へ貢献し、自らの人生を有意義たらしめる」を策定

1994

1995

GHPサービスチェッカー/分岐ユニット開発生産

GHPの保守・サービス品質向上を目的とした、携帯型ポータブル診断ツールを開発。加えて、外部委託での生産からユーザーへの出荷までを対応した​。

1997

消防用軽量投光器開発販売

ホースカーや赤バイの実績を評価されて、投光器の軽量化を東京消防庁と共同研究。(株)小糸製作所とのアライアンスで製品化を実現した。

MORE
MORE

1998

競輪用PAS開発

シドニー五輪で導入された競輪競技の先導車を、ブリヂストンサイクル(株)との協働で製品化。五輪で披露したモデル。
競技用自転車をベースにPAS用モーターをV字に配置。バッテリー容量を約2倍とし、アシスト比アップや速度制限制御変更などを行った。併せて、特殊要件への使用環境調査なども実施した。

医療用分析装置開発

医療機器商社より製品化を打診され、直交ロボを活用した分析用自動化システムを開発。その実績を評価され試薬の自動倉庫システムを開発製品化、製薬会社に納入した。

MORE
MORE

1999

技術センター磐田開所

1999年1月、「技術センター磐田(現・本社)」完成。鉄骨5階建ての技術棟と同2階建ての整備棟を有するこの施設は、これまで積み上げてきた技術と業績を集約し、さらにステップアップしていくための高度なセンターとして機能させようというものであった。高速LANを張り巡らし、当時の浜松本社やヤマハ発動機と専用回線で結ぶなど、情報化時代に相応しい設備を整えた施設となっていた。

プロトン社(マレーシア) エンジン開発支援

マレーシアのプロトン社より既存エンジンの改良を受託、開発用に新アイテムの設計と試作を行った。
また、量産仕様の設計と調達も要望され、商社と製造会社とのアライアンスでセンシングユニットを供給。生産終了までロイヤルティサポートを行い、技術外販ビジネスの大きな実績となった。

MORE

2001 - 2010

技術力向上と開発プロセス改革で広がるフィールド

環境マネジメントシステムISO14001認証取得

2001

本社を磐田市に移転・YEC Europe S.r.l設立

2002

新型ロボキャリー開発、販売

電子部品工場クリーンルームの天井搬送機として非接触給電仕様を開発納入。非接触給電の利点を生かした防爆仕様へのアレンジで、油槽設備へも展開した。

2003

珈琲エキス品質試験装置開発

高砂珈琲(株)より受託した、珈琲エキスの品質試験装置。ヤマハ発動機製単軸ロボットのシステム制御技術を基盤に、分析装置と連動した品質試験装置を開発した。

海外向け低圧鋳造設備開発/販売

韓国にて鋳造機の製作パートナーを育成し、世界の拠点へ展開。設備の性能を維持したままコスト低減を実現し、インドネシアでのシェア向上を図った。

MORE

MORE

品質マネジメントシステムISO9001認証取得

2004

キッズカート開発販売

従来押し掛けのレーシングカートエンジンをリコイルスターター+遠心クラッチ付きとすることで子供やホビーユースなどヤマハカート人口の裾野を広げることに貢献した。

MORE
MORE

2006

実験設備導入

モーターサイクルなどの製品開発力と付加価値向上を目的に、エンジン実験ベンチ室/シャーシー実験室を整備棟内に導入。技術力のさらなる向上を図った。
先行/先導開発によるクライアントへの提案など、エンジニアリング会社としてステップアップにつながった。

MORE

MORE

ヤマハモーターエンジニアリング株式会社に社名変更

2007

2009

VISION2020策定

VISION2020「卓越したエンジニアリングとあくなきチャレンジシップで夢をカタチにする集団」を策定。

介護予防車両『らいふ・ウォーカー』開発/モニター開始

「自力でペダリングすることで体力の維持向上、運動機能の回復につなげる」という発想で、ハンドル型電動アシスト車椅子を開発。さまざまな環境での走行評価のため型式認定を取得し、介護施設でのモニターリング実証試験を進めた。

MORE
MORE

2011 - 2020

市場との距離を縮め、唯一無二の商品力を磨く

2014

消防用Newホースレイヤー開発販売

乗用ホースレイヤーの新駆動ユニット搭載とともに、市場の要求を反映した仕様へモデルチェンジ。

MORE
MORE

2021 -

デジタルデータ活用とユニークな発想力で、新たな魅力を創出

2021

新VISION策定

新VISION「Engineering Smiles 技術で人を笑顔に。」を策定。

消防用LED投光器開発販売

アライアンス企業の特長を生かした連携により、既存商品に対して、格段の要求性能と機能を達成。
独自のマーケティング活動により消防現場の声にきめ細かく応えるとともに、特許取得も併せ競合に対する優位性を実現した。

MORE
MORE

魅せる多軸 BiBeey開発

モデルベース開発&シミュレータ開発の実践で生まれた、フレンドリーデザインの2輪駆動EV。

MORE

MORE

1985

消防用電動ホースレイヤー開発

ヤマハ発動機(株)の特機事業部門からの紹介で、東京消防庁と共同開発した電動式ホースレイヤー。顧客である東京消防庁の要望に応え、J44型電動立ち乗りゴルフカーのユニットを流用した車両だった。電動式ホースレイヤーは現場で好評を博し、何度もモデルチェンジを繰り返しながら現在に至っている。この開発実績は、業務の派生として手引きホースカー・軽量投光器・赤バイ等の消防関連業務へとつながる礎となり、近年では開発業務の主流となりつつある電動車両開発にその経験が生かされている。

1988

トンネル点検ロボット開発

水力発電所の導水路トンネルは、壁面に異常(コンクリートの剥離やヒビなど)がないか定期的に点検が必要で、高さが約1.5mと低いトンネル内を、人が腰を曲げた姿勢で歩きながら点検を行っていた。この点検を効率的に行うために、小型四輪の電動車にカメラを搭載し、壁面を自動走行で撮影する点検ロボットを東京電力と共同で研究開発した。
当社の敷地内にトンネルを設置して評価し、さらに実際の導水路トンネルで実証実験を行って研究結果を報告したものの、残念ながら実用化には至らなかった。しかしこの経験が足がかりとなって、その後の水路点検車や水垢除去装置の実用化につながっていく。

1992

水垢除去装置/トンネル点検車開発

水垢除去装置(写真)は(株)関電工からの開発受託で、水力発電導水路壁面に付着すると発電効率を低下させる「水垢」を効率的に除去するウォータージェット洗浄を採用。また、ATVのシャーシユニットや産業用大型バッテリーを採用し、取水池から放水口までの導水路を安定して長距離走行できるEV車両も開発した。
水路点検車は、東京電設サービス(株)から水路点検ロボットの研究開発と実証実験を受託し、実際の保守運用車両として開発した製品。山岳地域での車両運搬と小型導水路内の点検作業が可能な、軽量・小型・低床のEV車両だった。

1997

消防用軽量投光器開発販売

当時使用されていた信号器投光器を、もっと明るく、もっと軽くできないか。そんな要望を受け、東京消防庁と共同研究を行った。動かない製品の開発は初めてで知見もなく苦労したが、体当たりで協業メーカーを開拓、二焦点の機能を追加して製品化にこぎつけた。
完成した軽量投光器は、消防車製造メーカーや消防商社に直接販売し、外販事業の先駆けとなった。生産終了までに2,204台を東京消防庁をはじめとする全国の消防本部へ納入して消防事業の柱となったが、2020年、時代の流れによりLED光源の新型に主役の座を譲った。

1998

医療用分析装置開発

(株)日立ハイテクノロジーズ※(現・日立ハイテク)からのオーダーに応えて開発。
外観は低温に管理された倉庫だが、内部構成は化合物を入れたバーコード付きパレットを保管するソースラック部、パレットの入出庫および化合物のピッキングを行うロボット部、パレットを入庫出庫するフロントラック部を備えていた。
保管した化合物の種類、量、位置情報をDBに登録し、ロボットで任意の化合物を任意の量を取り出すことで使用量と化合物の組合せ、化合物在庫量および使用期限が一元管理される仕組みで、作業の自動化により創薬開発スピード向上の一助を果たした。

1999

プロトン社(マレーシア) エンジン開発支援

ヤマハ発動機(株)よりマレーシアのプロトン社からの開発支援を打診され、これまでの自動車エンジン設計のスキルをベースにフットワーク良くプロトン社に赴いた。既存エンジンの排ガス規制対応という課題に、制御デバイス搭載をメインとする改良設計を実施。試作ユニットの提供も行い、プロトン社で機能および信頼性評価を実施した。
続いて量産仕様の設計と調達も要望され、商社とモーターサイクル部品製造会社とのアライアンスを組んでセンシングユニットを供給。調達を商社が、生産および製品保証を製造会社が担い、当社は設計責任と製造課題の対応フォローを担当して、生産終了までに30万台以上の納入実績を積み重ねた。

2003

海外向け低圧鋳造設備開発/販売

ヤマハ発動機(株)鋳造部門の海外展開が加速し、アセアンを中心とした拠点での増産に対応するべく、多くの低圧鋳造機が必要となった。そこで当社ではヤマハ発動機と共同で設備開発に取り組み、低圧鋳造機の内製化に向けて動き出した。
具体な取り組みは、①グローバル標準機として設備仕様を統一 ②3D設計による事前検証の実施、手戻りロスの削減 ③コストハーフ活動(設備投資削減)、製作メーカー新規開拓(結果30%CD達成)など。
2003年から約10年間で製作されたグローバル標準機62台のうち、39台を韓国で製作して国内外の拠点へ展開。海外生産モデルのシェア拡大に貢献した。

2004

キッズカート開発販売

小学校中・高学年を対象とした「キッズ向けカート」の開発およびレース運営協会立ち上げによる普及活動を実施。
他社製品に対して、高品質(デザイン・動力性能・操縦性・品質・装備・安全性)、低コストを達成し、新たなカート愛好家の創出に貢献した。

2006

実験設備導入

当社の注力領域である小型エンジンの開発力向上を果たすため、自社として初めてとなる実験設備を導入した。目指したのは、先行/先導開発など受託領域拡大につながる活動の推進である。
実験設備を導入したことによる開発力の向上が、後のTT-Rシリーズの受託開発と並行した純正パフォーマンスキットの開発や、小型船外機開発に対する台上評価技術へのトライなど、開発受託領域の拡大に大きく貢献した。
また、シャーシ実験室では、特装車両の艤装機能評価や、開発車両の問題対策手法の探索と検証などの成果も上げている。

2009

介護予防車両『らいふ・ウォーカー』開発/モニター開始

「らいふ・ウォーカー」は、ハンドル型電動車いすの特徴である利便性、操縦安定性を継承しつつ、脚力の維持や向上を目的とした介護予防車輌である。
当社独自の技術を応用したアシスト式自転車型ペダルを装備。また握力の低下した高齢者の使用を想定し、ペダル回転および車速に連動した自動制御装置によって、ペダル走行時の速度超過抑制を容易にするとともに、自動駐車ブレーキを備えるなど、傾斜地(下り坂)でも安心して乗降できる安定性を確保した。
本車両はペダリング機能とモーター走行を兼ね備えた新しい乗り物だが、従来の電動車いす同様の高い安全性と信頼性が求められる。そこでJIS規格に準拠して設計・開発を進め、さまざまな環境での走行性能を確認するために、型式認定を取得。実際の介護施設でモニターを実施し、臨床運用結果を東京工業大学西城研究室と共著にて論文国際発表した。

2014

消防用Newホースレイヤー開発販売

当社のホースレイヤーは、国内で唯一乗用運転できる電動式ホースレイヤーであり、消防隊員の負担を軽減して消火活動に専念できるとの高い評価を得ている。
1992年の初号発売以来、基本スペックはそのままに小改良を重ねてきたが、消防関係者から登坂時のパワー不足や操作性などの改善を望む声が届いており、その要望に応えてモデルチェンジを行った。高出力モーターの採用により登坂時の走行性能を向上させ、シフトレバーも単速から低速/高速の2段に変更、操作位置の見直しなども行った。このように使い勝手を高めた新型ホースレイヤーは、市場から高い評価を得た。

2021

消防用LED投光器開発販売

20年以上にわたって国内消防市場にハロゲン式の投光器を導入してきたが、光源のLED化を求める市場の声に応えて新開発したのが消防用LED投光器だ。
「使い勝手の良さ」を追求することを念頭に置きつつ、市場調査で得たお客様の要望を基に、製品コンセプトを“もう一人のバディ こいつとならどんな現場にも立ち向かえる頼れる相棒”と設定。
LED化に伴う照明性能向上はもちろん、煙で反射し視界不良を起こすなどお客様がLED白色光に抱いていた懸念事項を払拭すべく、煙に強い黄色光の開発など使い勝手の良さにこだわった。
また独自機能として、投光器を握った手で各機能ボタンを操作できるボタンレイアウトにこだわった他、防火衣等に4段階の任意の姿勢で固定ができる4段カラビナフックでは特許を取得。協力メーカーとのアライアンス開発により、スピード感を持って開発できた点もトピックだ。

2021

魅せる多軸 BiBeey開発

当社のモビリティ開発力をさまざまな角度から表現したコンセプトモデル、それが「BiBeey」だ。
BiBeeyは、前後輪にインホイールモーターを搭載した2輪駆動のEV。小型で足つき性がよく、2輪駆動+2足で障害物を超えながらのんびりと林道をトレッキングすることを想定しており、輸送機器業界外の方や2輪車になじみのない方にも興味を持っていただけるよう、当社独自のフレンドリーデザインを採用した。
制御系では、統合コントローラーより各モーターに独立したトルク指令を送信し、状況に応じた適切な駆動力特性を選択可能に。さらに統合コントローラーとスマートフォン間の通信機能を備えた、魅力あるシステムを実現した。
本モデルの開発に当たっては、MBDを取り入れ、コンピューター上で走行シミュレーションを行う効率的な開発も実践している。

2006

実験設備導入

当社の注力領域である小型エンジンの開発力向上を果たすため、自社として初めてとなる実験設備を導入した。目指したのは、先行/先導開発など受託領域拡大につながる活動の推進である。
実験設備を導入したことによる開発力の向上が、後のTT-Rシリーズの受託開発と並行した純正パフォーマンスキットの開発や、小型船外機開発に対する台上評価技術へのトライなど、開発受託領域の拡大に大きく貢献した。
また、シャーシ実験室では、特装車両の艤装機能評価や、開発車両の問題対策手法の探索と検証などの成果も上げている。
ページ
先頭へ